のんびりdiary

日々、思い悩み感じたことを綴ります

思考が腐っている

デパスをもらいに病院に行った。
ジェイゾロフトメイラックスデパスが処方された。
ジェイゾロフト増量の末、物事に「いい加減」になれた。
3週間、投与量維持で経過観察となった。

嫌なことがあっても傷つかなくなった。タフになった。
度胸がついた。前向きになれた。強くなった。
自然体になれた。力まなくなった。
何を言われても、話半分で聞けるようになった。

「いい加減」になれた。

周りはどうだろうか。

今まで、従順だった。素直だった。イエスマンだった。
なんでも動いてくれた。なんでも笑顔だった。
それが、反発されるようになった。自我が強くなった。
頑固になった。生意気に意見を言ってきやがる。
好き勝手に動かれる。気にくわない。
嫌味を言っても反応がない。面白くない。
口で言えば、同じだけ反撃してきやがる。
目障り。

「本性はこれか」

そんなとき、「仕事せずにぼーっと突っ立っている」という話を聞いた。周りの目という証拠をかき集めた。
そして、叩きつけてやる。
すると、反撃された。正論の反撃をされた。負けた。
気にくわない。目障り。面白くない。
今に見てろ。
みなに言ってやる。見てろ。みなわたしの言いなり。
わたしの言うことはなんでも信用する。見てろ。
おまえの居場所がなくなるのもそのうちだ。

…と腐った思考を巡らせてみる。

おはようの挨拶がなくても今までなら、忙しいのかと思えていた。お疲れ様の挨拶が自分だけなくても、忙しいのかと思えていた。
今では、聞いたのかと思える。今まで冗談で笑えていたことも、嫌味に聞こえる。
自分とそれ以外の壁が見える。

ただの腐った思考に過ぎない。

母親が、わたしの職場に用事があったので、ついでに職場のみんなへと差し入れを持ってきた。
夜の人間は誰一人、持って帰らなかった。「お母さん、差し入れを持ってきてくれたのね」と言っておきながら。
結局、半分、残った。持って帰ってくれたのは、まだ何も知らぬお昼の人だけ。翌日の夜まで待った。
けれども、減ることはなかった。

どういう思いで選んだのだろう、どういう気持ちで持ってきたのだろう…と思うと、夜の人間が腹立たしい。
わたし以外の差し入れは残らないくらい、取り合いをするくせに。

日付はまだあった。置いておいてもよかった。
でも、減らないのはわかっていた。わかっていて、傷んでいくその姿を毎日毎日見るのは、耐えられない。

黙って持って帰った。美味しいうちに持って帰った。
わたしは今、食にいい加減で食べられないので、祖母に事情を説明して、食べてもらった。

腐った思考が止まらぬ。


歯をくいしばれ。唇を噛み締めろ。
歯が砕けたって、唇が切れたって、それでも歯をくいしばれ、唇を噛み締めろ。

負けるな。負けてたまるか。

こいつらの策に乗ってやるものか。

しぶとく居座り続けてやる。

負けるな、負けるな。

耐えろ。


腐った思考が止まらぬ。お客も、従業員も、社員も、わたしをどう見ているのかしれない。
あら探しをしているのかもしれない。サボっていないか監視しているのかもしれない。
なにを考えられているのかしれない。
何気ない行動ひとつひとつが、つつきの材料にされかねない。気が抜けない。今まで、何気なく普通にしていた仕事ができなくなった。
お客が通るのを避けて待って立っていたとしても、それもぼーっと突っ立っているうちのひとつ。サボりのひとつ。
火のないところに煙は立たない、のひとつ。
何もできない。ハムスターみたいに休みなくクルクル回っていればよいのか。

普通にしているのに、サボっていないのに、やる気はあるのに、必死にやっているのに、困っているのに、反省しているのに……と、思うことが実習のころから何度もあった。

泣いて、落ち込んで、恨んで、憎んで…すべてが終わると最後はこう思う。

そうか、と。赤色は実は青色なのか、と。
昔、高校のころ、生物の先生がこう言っていた。
「みんな赤ペンが当たり前に赤色だと思っていて、その赤色の見え方もみんな同じだと思ってるけど、極端に言えば、ある人はその赤ペンが青ペンかもしれないんだよ」と。
自分は普通だと思っていて、普通に努力すれば普通にできると思っていた。得意不得意はあっても、普通にはできると思っていた。
けれども、自分の普通は、人から見れば、普通以下なのかもしれない。
ああ、自分は普通のこともできないのか、と。世の中のみんなが当たり前にできることが、できないのか、と。
わたしは能力がないのか、と。まるで世の中の欠陥品。
工場だったら廃棄されるような人間なのか、と。

普通ではないわたしが、普通に仕事をするから、普通の人間が見るとサボっているように見えるのだ。
普通の人間が普通に仕事をすると、きっともっと仕事ができるのだろう。
わたしがサボっていると見られないようにするには、普通の人間がとても仕事していると見られるくらいの努力をしなければならないのだ。
そこまで努力して、やっと普通になれるのだ、わたしは。

世の中で、わたしが、おかしいのか。

ああ、去年の今頃と同じ思考。

止まらない。

ジェイゾロフトが効かない、メイラックスが効かない、ベルソムラも効かない。効くのはデパスだけ。

ああ、またふりだし。
デパスなしではいられなくなってしまった。

ヤケクソ、どうにでもなれ、とデパス
0.5㎎ひとつ…ふたつ…みっつ…よっつ………。
今日もそうやって眠るのか。

主治医にバレたら取り上げられるね。
それは困るんだけどなあ。

とりあえず、お風呂に入ろう。熱いシャワーを浴びて、のぼせて、ふらふらになる。
そうすると、腐った思考もそれどころじゃないからね。

























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